『超マクロ展望 世界経済の真実』(水野和夫・萱野稔人の共著)を読んで・・・・・・【要約】

『超マクロ展望 世界経済の真実』(著/水野和夫・萱野稔人)の中身が
5章を除き、情報濃度が高く、自分の中で上手く飲み込めたか不安なのと
マクロ経済学を超え、政治、歴史を踏まえた大局的視座を広めたいので、
私見を交えつつ、序文(はじめに)から各章ごとに整理していきます。
全部一挙掲載すると誰も読む気がしなくなるだろうと思うので(笑)
少しずつ公開していきます。

自分は大学1年の時に、マクロ経済学入門(ドーンブッシュ&フィッシャー著)を
テキストに経済学を齧ったのだけれども、違和感があった。その違和感というのは、
「経済というものは『風が吹けば桶屋が儲かる』以上に話が複雑で、政治や歴史にも
着目しないと意味がないのでは?」というもの。端的な例は、1991年のバブル崩壊
予測したのはオランダのチューリップバブル等から学んだジャーナリストの筑紫哲也
ぐらいだったこと。政治も歴史も踏まえて観ないと近視となり、上手に見通すことが
できないのではないかと思っていたのだけれども、当時18歳の自分にはそう言い切る
知見がなかった。しかし、本書は歴史は中世まで遡り、覇権国家の戦略、経済が
どういうものだったのかを踏まえた上で、現状を読み解いていく。そうしなければ、
現状を読み違えて当然というのが、この「はじめに」で書かれている。


今回は1回目なので、軽く短い序文(はじめに)を。

・はじめに  <市場経済だけで資本主義を語るエコノミストたちへ>から以下、抜粋。
萱野「昨今の経済問題を巡る議論には、国家というファクターがひじょうに希薄だったように思います。たとえば今回の金融危機では、アメリカの多くの金融機関に公的資金が注入されました。あれほど「国家は市場から撤退すべきだ」と主張していた金融機関も、いざというときには国家に頼らざるをえない。もし市場が単独で資本主義を形成しているのであれば、こうした公的資金の注入は必要なかったはず」



補足)本書の第5章188頁に萱野が
「社会のなかで、国家だけが、所有権のもとでなりたっている市場の論理を超えてお金を調達することができる。つまり税です。」と述べている






おかしな点があったらご指摘の程よろしくお願いします。